六星占術の世界で”初代運”の持ち主といわれる水星人の特徴は、旺盛な独立心です。先輩や両親のアドバイスに耳を傾けることは傾けるのですが、最後の結論はかならず自分ひとりで出します。
周りで心配していた人たちは、「自分たちに相談してきたのはいったい何だったんだ!」と思わず腹を立てることでしょう。しかし、そんなことはどこ吹く風とばかりに、マイペースで物事に打ち込んでいくのです。

そうしたクールなイメージに加えて、水星人は華やかでソフトなムードも持ち合わせています。そのため、いつも異性から注目を集めますし、あなたも内心ではそのことに満足しています。だからといって、言い寄ってくる相手にほだされるようなことはありません。頭の中ではいつも冷徹に計算をしているからです。

その水星人が霊合星人だと、どうなるのでしょう。向かい合わせにあるのは火星ですが、この火星人というのは、水星人とはまったく反対の性格・気質を持っています。たとえば、火星人は、他人と打ち解けるまでに時間はかかりますが、いったん心を開いたら相手の信頼を裏切るようなことはしません。また、ひとたび事を起こした後で、それを人のせいにしたり、責任を回避したりすることも絶対にありません。そのため、人の信頼を得ることができます。

この二つがないまぜになった霊合星の水星人は、ある意味では、組織の中でうまくやっていける人になります。周囲の意見をよく聞きますし、それを自分自身の行動に巧みに取り込んでいきながら、マイペースですすめられるところはすすめ、人には迷惑をかけないというのですから、重宝されるわけです。

しかし、これが裏目に出ると、大変なことになります。華やかでソフトなムードで多くの人を引きずり込んでおきながら、一方では自分勝手な行動に出てしまうのですから、周囲の人たちはたまったものではありません。惹きつける人の数が多い分だけ、被害に遭ったり迷惑を被ったりする人の数も増えるというわけです。とくに、これが男女関係の場で出ると、時には刃傷沙汰にまで及んでしまうことさえ考えられますので、言動にはよくよく注意したほうがいいでしょう。

そうはいっても、水星人を土台とするあなたの強みはクールで利己主義なところです。最後は、相手が泣き寝入りせざるを得ないという状況に持ち込んでしまいそうです。